稽古で先生から構え方が悪いと指導されたけど、正しい構え方がわからない!
もう一度正しい構え方について学びたい!
と剣道の構えについて悩んでいませんか?
剣道での構えは竹刀の握り方から剣先の高さ、左手の位置など様々な点を意識しなければいけません。
構え方一つで相手の感じ方が変わってくるため、常に自分がどのように構えているかを分析していく必要があります。
自分の構え方を分析するためには、まず正しい構え方を知っておくことが重要です。
この記事では剣道の構え方、特に中段の正しい構え方について解説していきます。
姿勢
剣道の正しい構えで、最も基礎となるものが姿勢です。
姿勢は自分の体に力が入っていないリラックスした状態を意識することが大事になります。
体に力が入っていない安定感のある状態を、剣道では自然体と呼びます。
自然体を身につける方法
自然体の状態を身につけるために、以下の5点を順番に行ってみましょう。
2 自分の頭のてっぺんが天井に向かって、吊られていることをイメージする
3 深呼吸をしながら肩の力を抜く
4 息を吐きながら、お腹に少し力を入れる
5 あごを引いて目の前の一点を見つめる
最初は難しく感じるかもしれませんが、何度も繰り返すうちに慣れてきます。
自然体の状態を身につけた上で、正しい構え方を学んでいきましょう。
正しい構え方
構えとは
剣道の構えは大きく、構えている姿を表す身構えと心の状態を表す気構えに分けられます。
一般的に呼ばれる剣道の構えとは、構えている姿を表す身構えのことをいいます。
正しい身構えを身につけるためには、気構えも重要となってきますので、身構え・気構え共に意識していかなければいけません。
今回は剣道の構え方の中で一番基本的な身構えである、中段の構えについて解説します。
竹刀の選び方
正しい構え方を身につけるためには、まず自分に合った竹刀を選ぶ必要があります。
自分に合った竹刀を選ぶ時に重要な点が柄の長さです。
柄が長すぎる場合には、肘にゆとりがなくなり、右手が伸びて余計な力が入ってしまいます。
柄が短すぎる場合には、構えがきゅう屈になり、うまく竹刀を振ることができなくなってしまいます。
そのため、自分に合った竹刀を選ぶことが重要となるのです。
自分に合った柄の長さの基準は、つばの下を右手で握った時に柄の一番下の部分がひじあたりであれば、適度な長さといえるでしょう。
竹刀の握り方
竹刀は、左手の小指を柄の端の部分に合わせるように上から握ります。
柄を握る際には、
中指は軽く締める程度に力を入れる
人差し指と親指は軽く添える程度の力
で握ります。
右手も同じように上から握り、手の指を締めますが、左手より力を抜いて握るようにしましょう。
両手とも人差し指と親指の間の部分が竹刀の中心にあるようにします。
手の構え方
手の構え方は、まず左手の位置をしっかり決めることが重要です。
左手は、へそと左手の間に握りこぶしが一つ入る程度の位置におきます。
左手の高さは、左手の親指の付け根が、へその高さの位置にくるぐらいが目安です。
左手の位置が決まったら、竹刀の握り方のところで説明したとおりに、自然と右手を添えて握り、構えるようにしましょう。
両肘は伸ばしすぎたり、曲げすぎたりすることなく、力を入れすぎないようにゆとりを持たせて構えることを意識してください。
自分の中で不自然さを感じるようであれば、手首・腕・肘・肩に力が入りすぎているかもしれません。
剣先は、その延長が相手の両眼の中央、または左目の方向を向くようにします。
構えている状態から攻め・応じが始まりますので、自然体の構えを意識しなければ、きゅう屈な状態で試合を行うことになります。
肩や肘の力を抜き、リラックスした状態を意識しましょう。
足の状態
最初に上半身の構え方について説明しましたが、剣道では下半身の状態がとても重要です。
攻め、応じ全ての始まりは上半身ではなく下半身です。
下半身の状態をしっかりと固めておくことで剣道の質は変わってきます。
まず右足と左足の間に握りこぶしが一つ分入る間隔でまっすぐ立ちます。
立った状態から右足のかかとと左足のつま先が並ぶ位置まで、右足を前に出します。
右足を前に出した状態で左足のかかとを浮かせて体重を両足に均等にかけましょう。
両膝は曲げすぎず、伸ばしすぎずを意識して、自然体を保ちます。
自然体がよくわからない場合には、何歩か歩きながら、途中で右足を前に出した状態で止まってみてください。
その時の膝の状態が、曲げすぎず、伸ばしすぎずの状態となります。
構えの種類
今回紹介した中段の構えは、すべての構えの基礎となる構えです。
中段以外の構え方について紹介します。
上段の構え
火の位と呼ばれ、攻撃的な構えになります。
両手を頭上にあげ、自分の身を守るよりも相手の一瞬の隙を攻撃する気持ちで構えます。
下段の構え
下段の構えは、自分の竹刀の剣先を膝くらいの位置まで下げて、相手の変化に応じて攻撃する構えです。
八相の構え
竹刀を両手で持った状態で、左こぶしを体の中心線上に、右こぶしを右肩あたりにおいて、竹刀を担ぐようにして構えます。
相手の出方によって、攻撃を行う構えとされています。
脇構え
竹刀を両手で持ったまま右後ろにもっていき、自分の体で竹刀が見えないように構えます。
臨機応変に対応できる攻撃的な構えとされています。
今紹介した構えの中で、実際の剣道の試合で使われているのは、上段の構えだけです。
下段の構えや八相の構え、脇構えについては現代剣道の試合では打たれるリスクが高く、使われていません。
しかし、日本剣道形において使われる構え方になりますので、しっかりと覚えておきましょう。
まとめ
今回は、中段の正しい構え方について説明しました。
まずは、気構えである心の状態をしっかり整えることを意識してください。
その上で、形として表れる身構えに取り組みます。
竹刀の握り方や手の構え方、足の位置等、今回の記事を参考にして、正しい構え方を身につけましょう。
コメント