「今まで試合で決まっていた技が決まらなくなってきた」
「試合で使える技の種類を増やしたいけど、良い技が思いつかない」
と悩んでいませんか。
試合では多くの技を持っていると試合に勝つ可能性がかなり高くなります。
なぜなら、色々な相手や状況に応じた試合展開ができるからです。
この記事を読むことで、試合で使える技と技を出す時の状況について知ることができ、自分自身の剣道の幅を広げることができるでしょう。
剣道の技
剣道の技は大きく
・応じ技
に分けることができます。
仕掛け技は自分が先に技を仕掛けていくことをいい、応じ技は相手が仕掛けてきた技に応じて反撃する技のことをいいます。
仕掛け技・応じ技の両方に共通することは、攻める気持ちを持つという心構えです。
仕掛け技は、自分から積極的に技を仕掛けていくため、攻める気持ちを持つことが大事だということはわかると思います。
応じ技においても同様です。
むしろ、相手からの仕掛け技に応じて技を出すため、自分が仕掛けて技を出す時よりもさらに攻める気持ちが必要となります。
つまり、剣道で技を出す時には、どのような技であっても攻める気持ちが必要となることは常に頭に入れておいてください。
仕掛け技
一本打ちの技
打突部位である
面
小手
胴(右胴・左胴)
突き
を打突します。
狙うべきポイント
小手‥構えた状態で相手の竹刀が上がっている時に打突
胴‥相手の手元が上がっている時に打突
突き‥構えた状態で相手の竹刀が下がっている時に打突
一本打ちの技は仕掛け技の基本となる打突になります。
稽古の時に狙うべきポイントを意識して技の練習を行ってください。
連続技
一本打ちの技を組み合わせて、連続して打突します。
○試合で使う代表的な連続技と技を出す時の状況
小手・面
・小手を打った時に、相手が下がる場合に面を打つ
・小手を打った時に、相手が小手を防ごうと竹刀を開いた場合に面を打つ
小手・胴
・小手を打った時に、相手の手元が上がった場合に胴を打つ
・相手が小手・面と連続して打ってくる時に、小手を相打ちした後、相手の面に合わせて胴を打つ
突き・面
・突いた時に、相手が下がる場合に面を打つ
・突いた時に、突きの勢いで相手の体勢が崩れた場合に面を打つ
払い技
相手の竹刀を左や右、斜めに払って相手の構えを崩した後に打突します。
竹刀を払う方法は表から払う方法と裏から払う方法があります。
表から払うとは相手の竹刀の左側、裏から払うとは相手の竹刀の右側から払うことをいいます。
○試合で使う代表的な払い技と技を出す時の状況
表から払って面
・相手が構えている状態の時に、表から払って面を打つ
・相手が前に出てきたこようとした瞬間に表から払って面を打つ
裏から払って面
・相手が構えている状態の時に、裏から払って面を打つ
・相手の竹刀を裏から払って相手が竹刀を中心に戻してきた時に、相手の左面を狙って打つ
払い小手
・相手が構えている状態の時に、裏から竹刀を払うことで相手の手元を上げさせて小手を打つ
表から払って突き
・相手の竹刀を表から払った時に、剣先が下がったところを突く
捲き技
相手の竹刀に自分の竹刀を合わせて、右または左回りに円を描くようにして竹刀を捲き上げ、相手の構えが崩れたところを打突します。
○試合で使う代表的な捲き技と技を出す時の状況
表から捲いて小手
・剣先が低い相手に対して、表から竹刀を捲くことで手元が上がりやすく、手元が上がった瞬間に小手を打つ
裏から捲いて面
・剣先が高い相手に対して、裏から竹刀を捲くことで構えが崩れやすく、体勢が崩れた瞬間に面を打つ
出ばな技
相手が攻めてこようとする瞬間や相手が打突してくる起こりを狙って打突します。
○試合で使う代表的な出ばな技と技を出す時の状況
出ばな面
・相手が技を出そうとしてきた瞬間に、相手より速く面を打つ
・相手がかつぎ技などの大きい動きで技を出してきた時や打ち間に大きく前進してきた時に狙うと1本になりやすい
出ばな小手
・相手が技を出そうと手元を上げた瞬間に、小手を打つ
・相手が面を打ってきた時に決まる場合が多いが、大きい動きで小手を打ってくる相手に対しても有効
かつぎ技
中段の構えから自分の左肩の方に竹刀をかつぐことにより、相手の意表をついて打突します。
○試合で使う代表的なかつぎ技と技を出す時の状況
かつぎ面
・自分の左肩に竹刀を大きくかついで、面を打突する
・竹刀を大きく振りかぶるため、遠間からでも1本を狙うことができる
かつぎ小手
・自分の左肩に竹刀を大きくかついで、小手を打突する
・竹刀を大きくかつぐことによって、相手の手元が上がりやすくなるため、手元が上がった瞬間を狙って打つ
引き技
つばぜり合いの状態から、自分の体を引くと同時に面・小手・胴を打突します。
○試合で使う代表的な引き技と技を出す時の状況
相手の体を崩して引き面
・つばりぜり合いの状態から自分の竹刀で相手の体を崩してから引き面を打つ
・竹刀で相手の体を崩した時に、相手がどのような反応をするかを瞬時に見極めて、左右の面のどちらを狙うかを決める
引き胴にみせて引き面
・つばぜり合いの状態から引き胴を打つとみせかけて、相手の竹刀が下がったところに引き面を打つ
・お互いがしっかりとつばぜり合いの状態になった時よりも、つばぜり合いになる瞬間の相手が気を抜きやすい場面で技を出すと1本が決まりやすい
引き面にみせて引き胴
・つばぜり合いの状態から引き面を打つとみせかけて、相手の竹刀が上がったところに引き胴を打つ
・引き胴にみせて引き面と同様に、つばぜり合いになる瞬間の相手が気を抜きやすい場面で技を出すと1本が決まりやすい
片手技
遠間から相手の隙を狙って片手で打突します。
○試合で使う代表的な片手技と技を出す時の状況
片手面
・中段に構えた状態から右手を離すと同時に左手だけで振り上げて相手の面を打つ
・遠間から相手の意表をつくタイミングで狙うと1本になりやすい
片手突き
・中段に構えた状態から右手を離すと同時に左手だけで突く
・相手の剣先が下がっている状態の時に遠間から突くと1本になりやすい
応じ技
抜き技
相手の打突に対して、体をかわした後に打突します。
◯試合で使う代表的な抜き技と技を出す時の状況
面抜き胴
・相手が面を打ってきた時に、自分の体を右前に出しながら胴を打つ
・相手がしっかりと面を打ち切るように誘い出す
小手抜き面
・相手が小手を打ってきた時に、自分が竹刀を振りかぶることで、相手に空を打たせ自分が面を打つ
・小手を抜く時の間合いを見極めなければ、相手から小手を打たれてしまうので注意する
すり上げ技
相手の打突に対して、相手の竹刀を自分の竹刀ですり上げて打突します。
○試合で使う代表的なすり上げ技と技を出す時の状況
面すり上げ面
・相手が面を打ってきた時に、自分の竹刀で相手の竹刀の左側をすり上げて面を打つ
・すり上げる時に手元が上がるので、相手から小手を打たれないように注意しておく
小手すり上げ面
・相手が小手を打ってきた時に、自分の竹刀の右側で相手の竹刀をすり上げて面を打つ
・力を抜いて小手をすり上げることで、より強く面を打突することができ1本になりやすくなる
突きすり上げ面
・相手が突いてきた時に、自分の竹刀で相手の竹刀をすり上げ面を打つ
・相手は突きをすり上げられると、体勢が崩れやすくなるため、相手が崩れた瞬間をすかさずに狙って打突する
返し技
相手の打突の勢いを利用し、相手の打突後に自分が打突します。
○試合で使う代表的な返し技と技を出す時の状況
面返し面
・相手が面を打突してきた時に、相手の面を受けると同時に体を左側に開きながら、自分の竹刀を返して相手の右面を打つ
・勢いよく面を打ち切らない相手に対して狙うと1本になりやすい
面返し胴
・相手が面を打ってきた時に、相手の面を受けると同時に右前に体を出しながら、自分の竹刀を返して相手の胴を打つ
・面返し面とは反対に、勢いよく面を打ち切ってくる相手に対して狙うと1本になりやすい
小手返し面
・相手が小手を打ってきた時に、自分の竹刀を開きながら下げて、竹刀の左側で応じて竹刀を返して面を打つ
・相手の小手の勢いを利用して、素早く手首を返して打つ
打ち落とし技
相手の打突を打ち落とすと同時に自分が打突します。
○試合で使う代表的な打ち落とし技と技を出す時の状況
面打ち落とし面
・面を打ってきた時に、相手の竹刀よりも大きく竹刀を振り上げ、相手の竹刀を打ち落として面を打つ
・試合で決めるのは非常に難しい技。相手の面の勢いに押されて自分が面を打たれる可能性がある
まとめ
今回は試合で使える技を仕掛け技と応じ技に分けて解説しました。
仕掛け技
一本打ちの技
連続技
①小手・面
②小手・胴
③突き・面
払い技
④表から払って面
⑤裏から払って面
⑥払い小手
⑦表から払って突き
捲き技
⑧表から捲いて小手
⑨裏から捲いて面
出ばな技
⑩出ばな面
⑪出ばな小手
かつぎ技
⑫かつぎ面
⑬かつぎ小手
引き技
⑭相手の体を崩して引き面
⑮引き胴にみせて引き面
⑯引き面にみせて引き胴
片手技
⑰片手面
⑱片手突き
応じ技
①面抜き胴
②小手抜き面
すり上げ技
③面すり上げ面
④小手すり上げ面
⑤突きすり上げ面
返し技
⑥面返し面
⑦面返し胴
⑧小手返し面打ち落とし技
⑨面打ち落とし面
剣道の技は今回紹介した以外にもたくさんの技があります。
色々な技を知ることで剣道の幅が広がり、充実した稽古を行うことができます。
様々な技を習得して、試合で華麗なる1本を決めましょう。
試合で勝ちたい人は以下の記事も参考にしてください!
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